「コロナ禍で始めたあなたらしいチャレンジは何ですか?」3名の起業家の、それぞれの答え

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コロナショックでこれまでの当たり前が大きく変わり、日々移り変わる状況の中、逆境に立たされた中小規模の事業者も多い。そんな中、ビジネスを止めずに、しなやかに新たな挑戦を続けているビジネスオーナーがいる。

漁業、食べられるバラの商品化、 AIチャットボットツールの開発に挑む、3者3様のチャレンジを紹介する。

水産業を「かっこよくて、稼げて、革新的」な仕事に

「2011年3月11日、石巻で漁師をしていた僕らは東日本大震災で被災しました。すべてを失い、風評被害に遭い、これまで積み重ねてきたものもリセットされました。

復興に向けては、やるのならば、“もとに戻るのではなく、新しくかっこいいことを”と奮い立たたせて、漁業を“新3K(かっこよくて・稼げて・革新的)”に変え、未来につなげていく団体『フィッシャーマン・ジャパン』を立ち上げました」(阿部さん)

そう語るのは、フィッシャーマン・ジャパン 代表の阿部勝太さん。3.11以降、水産業に関わる若手人材の育成や環境保護へのアプローチ、そして経済の循環という3本柱を掲げて活動を続けてきた。2021年に設立7年目を迎えている。

「現在は、約40名のメンバーが常時活動しています。僕らの活動に賛同して一緒に取り組んでくださっている漁師、水産加工会社や漁協など、宮城県以外の方々も含めると、もう何百人の方に支えられているかわかりません」(阿部さん)

全国から若者を募り、漁師のもとで修行したのちに独立できるまでをサポートするプロジェクトを実施したり、学校給食に海産物を卸し、子どもたちに美味しい魚を食べてもらいながら、生産現場の現状や海の環境を学んでもらう機会を作ったりと、次々と新しいことに取り組んでいる。

「日本の漁業」の素晴らしさを、世界へ

フィッシャーマン・ジャパンの取り組み

コロナ禍の2020年より、「子供たちにおいしい海産物を食べてほしい」と海産物を学校給食の現場に届けるプロジェクトをスタート。未来の消費者を育てる取り組みだ。

フィッシャーマン・ジャパンのスタート時は、金銭的な余裕もないまま、新たな挑戦にがむしゃらに走ってきた阿部さん。しかし漁業という一次産業の特徴柄、キャッシュフローが安定しないことがネックになっていた。そんなとき、助けになったのがビジネス・カードの存在だ。

「漁師って、売り上げも大きいけれど経費も多くかかる職業なんです。

現場の漁師たちには、早く入金してあげなきゃいけない一方で、事務所の経費や資材の購入など、さまざまな場面でお金が必要です。アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードを契約し、支払い関連はカードにまとめられたことで、予算の管理にはとても助けられました」(阿部さん)

コロナ禍を経て、これまでにない新たなチャレンジをする企業や人も増えている。そんな今だからこそ「きっと、僕らと同じような問題で困る人がいるはず。事業を円滑に進めるためにも、ぜひビジネス・カードを勧めたいですね」と阿部さん。今後は日本の海産物の素晴らしさを海外に展開し、日本の漁業を底上げしていきたいと、次のステージを見据えている。


大量に余った「食用バラ」。発想の転換から生み出した商品は大ヒット

古くから世界で愛されてきたバラという植物に魅せられ、大学を中退して大阪のバラ農家で修行、その後22歳で会社を設立。農薬と土を一切使用しない安心・安全な食用バラの生産を行っているのが、ローズラボの代表、田中綾華さんだ。

「2015年に、埼玉県深谷市で食用バラの栽培を始めました。バラは飲食店に納品するほか、食品や化粧品に加工して自社の通販サイトや全国150の店舗で販売しています。

見る・香る以外の新たな価値観を“食べる”というところに見い出して、この可能性を世界に広めたいと思ったんです」(田中さん)

こだわりは、栽培から加工・販売まで、すべて自分たちの手で行うこと。その徹底した品質管理が、顧客からの信頼につながっている。深谷市のチームが農作業・出荷、東京のチームが経理やECサイトの運営を担当。計15名の社員が日々奔走しているが、順風満帆なことばかりではなかった。

「新型コロナウイルスの影響で、食用バラの卸先がなくなり、大量のバラが余ってしまったんです。そこで思いついたのが、フラワーロスになってしまうバラを生かした『マスクスプレー』の開発です」(田中さん)

ビジネスを支えてくれる、安心感

コロナ禍で注力したのが、ECサイトでの販売だ。しかしここで、新たな問題にもぶつかった。

「今までは店頭販売を主に行っていましたが、コロナ禍でECサイトに注力するなか、Web広告の予算が急に大きくのしかかってきたんです。

そこでビジネス・カードの必要性を感じて数社の中から検討し、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードを契約しました。理由は、利用可能額が一律ではなく、高額の利用が必要な際にも都度柔軟に対応してもらえる(※)こと。スピード感をもって仕事に集中することができました」

ローズバリアスプレー

逆境に負けず発想を転換させたところ、『ローズバリアスプレー』は発売から1年強で累計2万5000本以上の出荷本数を誇るヒット商品に。無農薬栽培を実直に行っているという安心感も、消費者の購買につながった。

そのほかにも支払いサイクルの統一化ができたり、会計管理が透明化できたりと、スタートアップの力になるカードだと感じているという。

「深谷と東京という2拠点で活動しているので、それぞれの場所にいる社員にもカードを渡すことで、まとめて経費管理ができることも魅力的です。今後は国内に限らず、世界を舞台に活躍していきたい」と話す田中さん。ビジネス・カードの存在は今後も力強いパートナーとなることだろう。


※アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードは、事前に一定の可能枠を設定せず、申込時の情報や入会後の利用資産状況・支払い実績などをもとに、利用可能枠をカード会員毎に設定。通常よりも高額の利用時にも相談でき、ビジネスを後押しする、柔軟な対応が可能な点が特徴の一つだ。


世界が注目。緊急事態を支えるチャットボットはこうして生まれた

コロナ禍で新たなチャレンジを行うもう一つの企業に、AIチャットボット『Bebot(ビーボット)』を活用した自動対応サービスを提供するビースポークがある。15言語に対応し、これまではホテルや空港で旅行者に観光案内をする、インバウンド向けサービスとしての活用が主だったが、コロナ禍でニーズは一変した。

代表の綱川明美さんはこう話す。

「パンデミックや災害時に、必要な情報を母国語で得られることはとても心強い。緊急時対応としてチャットボットを活用するケースが非常に多くなってきています。

関連して、対面で接客をしていたカウンターにAIを導入し、密対策を行うケースも増えてきました。旅行業から行政へ、導入先が変化しています」(綱川さん)

ホテルや鉄道などからのニーズが減り、2020年の上半期は売り上げが約20%ダウン。一時は先が見えない状態だったが、すぐに海外の政府機関からの引き合いが増えたという。新型コロナウイルス対応、特に「混雑緩和のためのソリューションとして使わせてほしい」というリクエストが多く、一気に事業内容をシフトした。

私がビジネス・カードを持つ理由

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ビースポークWebページより

「立ち止まっている暇はない、とにかく“どうすれば実現できるか”だけを考えて動き続ける」という綱川さんを支えるのが、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードだ。

出張も多く、なかなかまとまった作業時間がとれない綱川さんにとって、ビジネス・カードは「もう1人の社員のよう」な存在だという。

「以前は、月末にレシートの束と格闘していたんです。ビジネス・カードを導入することで、その時間もなくなりましたし、明細もデータでダウンロードできて助かっています。

今となってはビジネス・カードがないと仕事をするのが難しいほど。経費関連を一元化できることはもちろん、現金を下ろしに行く時間なども圧縮されました」(綱川さん)

夢だった「世界制覇」への追い風も吹いている。ピンチをチャンスに変え、「この機会にシェアを勝ち取りに行きたい」と、エネルギーに満ちている。


一見、逆境に思えることでも、見方や発想を変えて挑戦を続けていく。そんなビジネスオーナーの“世界にひとつ”のチャレンジを支えているのが、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードだ。キャッシュフローの改善や一人ひとりに合わせた柔軟な利用額の対応、経費管理の効率化など、忙しいビジネスオーナーにとって、ビジネス・カードの存在はなくてはならないもののようだ。

中小企業・個人事業主向け ビジネス・カードの詳細はこちら。

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